電子車検証の住所変更・名義変更|券面が変わるケースとICタグだけ変わるケース

引っ越しや車の売買で、車検証の内容を変更する手続きが必要になったとき、電子車検証だと何が変わるのか——ここは券面に出る情報と出ない情報の違いを理解しておくと整理しやすくなります。

この記事では、住所変更・名義変更のときに電子車検証がどう扱われるのかを、券面記載事項との関係から解説します。

前提|券面に出る情報と出ない情報

券面に印刷される(変わると新しい券面が必要)ICタグに記録される(券面は変わらない)
自動車登録番号または車両番号
車台番号
交付年月日
使用者の氏名または名称
車名・型式・初度登録年月
有効期間の満了する日
所有者の氏名・住所
使用者の住所
使用の本拠の位置
備考欄の一部

ここが最重要ポイントです。券面に印刷された情報が変わる手続きでは、運輸支局等で新しい電子車検証の交付を受けることになります。逆に、ICタグに記録されている情報だけが変わる場合は、ICタグの書き換えで対応できます。

引っ越し(住所変更)の場合

使用者の住所や使用の本拠の位置はICタグに記録されている情報です。ただし、住所変更の手続きそのもの(変更登録)は必要で、届出を怠ることはできません。

手続きが必要な理由

  • 車検証の記載内容と実態が食い違ったままになる
  • 自動車税の納税通知書が届かなくなる
  • リコールの通知が届かない可能性がある
  • 売却・廃車の際に手続きが煩雑になる

ナンバーが変わるかどうかで手間が変わる

使用の本拠の位置が変わり、管轄する運輸支局が変わる場合はナンバープレートの変更を伴います。この場合は車両を持ち込む必要があります。同一管轄内の引っ越しでナンバーが変わらない場合は、車両の持ち込みは不要です。

※必要書類(住民票、車庫証明など)や手数料は手続きの種類・管轄によって異なります。事前に管轄の運輸支局等(軽自動車は軽自動車検査協会)にご確認ください。

名義変更(移転登録)の場合

車を売買・譲渡したときの名義変更では、所有者と、多くの場合使用者が変わります。

  • 所有者の氏名・住所はICタグに記録されている情報です
  • 一方、使用者の氏名または名称は券面に印刷されています

したがって使用者が変わる名義変更では、券面の記載内容が変わるため新しい電子車検証の交付を受けることになります。所有権留保が解除される(ローン完済に伴い所有者がディーラー等から本人へ変わる)ケースでは、所有者だけが変わり使用者は変わらないこともあります。

変更記録事務代行者という選択肢

電子車検証には、特定変更記録事務を担う変更記録事務代行者の制度があります。自動車検査証の変更記録に関する事務(変更登録・移転登録に伴う記載の変更)を、委託を受けた事業者が扱えるという仕組みです。

継続検査を扱う記録等事務代行者(特定記録等事務)とは区分が異なるため、依頼先が両方に対応しているかは事前に確認してください。

手続き後に確認しておきたいこと

変更手続きが終わったら、内容が正しく反映されているかを確認しておくと安心です。券面に出ない情報が変わっている場合、見た目では分かりません。

  1. 車検証閲覧アプリで読み取る:所有者の氏名・住所、使用者の住所が新しくなっているかを確認します
  2. 自動車検査証記録事項を見る:手続き時に渡される補助書面にも新しい内容が印字されています
  3. 新しい電子車検証が交付された場合は、古いものは使わない(ICタグを切り取ると無効な車検証になります)

よくある疑問

住所が変わったのに券面が前のままです

使用者の住所はICタグに記録されているため、券面の見た目は変わりません。閲覧アプリで読み取って、新しい住所が反映されているか確認してください。

所有者がディーラーのままです

所有権留保がある場合、ローン完済まで所有者はディーラーやローン会社の名義です。完済後に所有権解除の手続きを行うと、所有者が本人に変わります。所有者情報は券面に出ないため、確認にはアプリまたは記録事項が必要です。

手続き前に車検証の内容を確認したい

閲覧アプリから電子署名付きPDFをダウンロードしておくと、必要事項を書き写す手間が省けます。

事業者の方へ|変更手続きこそデータ管理が効く

名義変更・住所変更を扱う販売店では、電子車検証で確認作業が確実に増えました。券面を見るだけでは所有者も使用者住所も分からないためです。

  • 受付時に閲覧アプリで読み取り、現在の登録内容をデータで取得する
  • 取得したデータをそのまま車両販売システムに取り込めば、申請書類の作成まで転記なしでつながる
  • 整備と車販を別のソフトで管理していると、同じ車両を二重に登録することになる

車検証の内容確認が「1台ごとにアプリで見る」で止まっているうちは、電子化の効果は出ません。読み取ったデータを業務システムへ流す運用にして初めて、事務工数が下がります。

整備工場・車両販売店の方へ|電子車検証は「読み取れる体制」が前提になります
電子車検証は券面を見ても車検満了日も所有者情報も分かりません。預かった車検証を目視して台帳に書き写す運用は成り立たなくなり、車検案内の精度がそのまま入庫台数に響きます。閲覧アプリが出力したデータを取り込める自動車整備システム自動車整備ソフト)や車両販売システム車販ソフト)に切り替えれば、車両台帳への手入力をほぼなくせます。 整備システム 比較整備ソフト おすすめの条件を知りたい方、整備ソフト 安い製品や長期契約に縛られない整備システム リースなしの導入形態を探している方は、 整備システム比較.comで主要製品の機能・価格を比較できます。整備・車販・鈑金を一体で扱う DREAM POWER(新車の仕入れルート確保)(日本カーネット)の総合案内もあわせてご覧ください。

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