車検証をPDFで提出する手順|閲覧アプリのPDFをそのまま送る場合と、券面の写しをほかの書類とまとめる場合

勤め先や保険会社、駐車場の管理会社から「車検証をPDFで送ってください」と言われたら、出し方は2通りあります。車検証閲覧アプリで保存したPDFを手を加えずにそのまま送る方法と、電子車検証の券面(紙の表面)を写した画像を免許証などの写しと1つのPDFにまとめて送る方法です。

どちらを選ぶかは、提出先が何を確かめたいかで決まります。この記事では、PDFの保存と送り方、電子署名で確かめられる範囲、結合や圧縮をする前に提出先へ聞いておくことを、国土交通省の電子車検証特設サイトの記載に沿って説明します。そもそも何を出せば足りるのかは、車検証のコピーを会社に提出するときの出し方にまとめています。

車検証をPDFで提出する前に、提出先へ確かめる3つのこと

PDFを作る前に、提出先の求める形を聞いてください。出し直しを避けられます。確かめるのは次の3点です。

  • どの書類が要るか:車検の有効期間や所有者の住所まで要るなら、閲覧アプリのPDF(自動車検査証記録事項)。登録番号と車台番号だけでよいなら券面の写しでも足ります
  • ファイルの形:閲覧アプリのPDFを単独で添付するのか、免許証や保険証券の写しと1つのファイルにまとめるのか
  • 手を加えてよいか:結合、圧縮、一部を隠す加工をしたファイルでも受け付けてもらえるか

3つめを聞く理由は1つです。閲覧アプリのPDFには電子署名が付いています。

閲覧アプリのPDFを端末に保存してそのまま送る手順

車検証閲覧アプリは、読み取った内容を「自動車検査証記録事項」のPDFとして出力できます。国土交通省の説明では、このPDFは運輸支局などの窓口で渡される自動車検査証記録事項と同じもので、ICタグの中身も含めたすべての車検証情報が載ります。保存には条件があります。インターネットにつながった「オンラインモード」で読み取ったときだけ、PDFを保存できます。

スマートフォンの場合

  1. 閲覧アプリで券面のセキュリティコード(4桁の数字)を入力し、ICタグを読み取る
  2. 車検証情報の画面右下にあるダウンロードボタンを押し、「PDFを保存」を選ぶ(この時点ではアプリの中に入るだけで、端末には保存されていません)
  3. 「←」でホーム画面に戻り、ダウンロードしたファイルの一覧から保存するファイルを選ぶ
  4. iPhoneはダウンロードボタンから共有シートを開いて「“ファイル”に保存」、Androidは3点のアイコンから「ダウンロード」を選ぶ
  5. メールや提出用のフォームで、保存したPDFを添付する

保存した場所は、iPhoneなら「ファイル」アプリで確かめられます。Androidは保存先を変えていなければ本体の「Download」フォルダに入ります。アプリの入れ方や読み取れないときの直し方は、車検証閲覧アプリの使い方と読み取れないときの対処法を見てください。

パソコンの場合

パソコン版は操作が少なく済みます。ICカードリーダで読み取ったあと「車検証記録事項PDFを出力」を選ぶと、指定した保存先にPDFができます。

そのまま送るときに守ること

閲覧アプリのPDFをそのまま送るとは、保存したファイルを開いて保存し直したり、別のアプリで書き出したりせずに添付することです。車検証閲覧アプリが出すPDFには、「年月日時分秒+アンダーバー+自動車登録番号.pdf」という形のファイル名が自動で付きます。国土交通省の電子車検証特設サイトによると、このPDFには電子署名が付いていて、閲覧アプリで出力されたものであることと、改ざんされていないことを受け取った側が確かめられます。PDFの保存はオンラインモードで読み取ったときだけできる機能で、スマートフォンではアプリの中にダウンロードしたあと、端末へ保存する操作がもう一段あります。提出先が署名を確かめる運用なら、手を加えていないファイルを単独で添付するのが確実な出し方です。

車検証のPDFに付く電子署名で確かめられること

電子署名は、受け取った側がファイルの出どころと中身を確かめるための仕組みです。国土交通省は、確かめるための電子証明書と「署名検証手順」を特設サイトで配っています。手順書では、Adobe Acrobat Reader に証明書を取り込んでPDFを開き、署名パネルに「文書は、証明されてから変更されていません」と表示されることを確認します。証明書は登録車用と軽自動車用の2種類です。

確かめたいこと 電子署名で分かるか
閲覧アプリで出力されたPDFであること 分かる(電子データのまま検証した場合)
出力されてから中身が変えられていないこと 分かる(電子データのまま検証した場合)
PDFを紙に印刷したものが本物かどうか 分からない(国土交通省は、印刷したものの真正性は確認できないとしています)
いま現在も車検証の内容が同じかどうか PDFは出力した時点の内容です。住所や所有者が変わったら読み取り直して出力します

紙で出すよう言われたときは、印刷したPDFでは署名を確かめられない点を知っておいてください。紙に出す方法は車検証の印刷方法(PDF出力・コンビニ印刷)で説明しています。PDFに載っている住所が引っ越し前のままなら、出す前に車検証の住所変更の必要書類チェックリストで手続きを確かめておくと、出し直しになりません。

PDFの結合・圧縮・白塗りをする前に知っておくこと

閲覧アプリのPDFをほかの書類とつなげたり、容量を小さくしたり、一部を白く塗って隠したりすると、できあがるのは閲覧アプリが出したファイルとは別のファイルです。国土交通省の資料が説明しているのは、閲覧アプリが出したPDFをそのまま開いて検証する手順です。結合や圧縮をしたあとのファイルで署名の表示がどうなるかは、特設サイトには書かれていません。

加工したPDFの扱いは提出先に確かめる

車検証閲覧アプリのPDFを結合、圧縮、白塗りしたファイルは、閲覧アプリが出した元のファイルと同じ扱いにならないおそれがあります。電子署名は「出力されてから変更されていないこと」を確かめるためのもので、国土交通省の署名検証手順(令和6年1月版)が扱っているのは、出力されたままのPDFだけです。加工後のファイルを受け付けるかどうかは提出先の決まりしだいなので、まとめる前に「閲覧アプリのPDFは単独で出すのか、ほかの書類と1つにしてよいのか」を聞いてください。返事がもらえないときは、閲覧アプリのPDFには手を加えずに単独で添付し、免許証などの写しは別のファイルにまとめて、2つのファイルで出す方法が安全です。元のPDFは上書きせず、端末に残しておきましょう。

隠したい項目があるときも同じです。どこを隠してよいか、加工したファイルでよいかを先に聞いてください。

券面の写しをほかの書類と1つのPDFにまとめる手順

登録番号と車台番号が分かればよい提出先なら、券面の写しで足ります。免許証や保険証券の写しと1つのファイルで出すよう言われたら、次の順でまとめます。手順は5つです。

  1. 電子車検証の券面を、スマートフォンで撮るか、コピー機の原稿台(ガラス面)に置いてスキャンする
  2. 免許証や保険証券など、一緒に出す書類も同じように画像かPDFにする
  3. はねつーるのPDF結合ツール(HANEPDF)をブラウザで開き、ファイルをまとめて追加する。PDFとJPG・PNGの画像を混ぜても1つのPDFになります
  4. ページをドラッグして提出先の指定どおりに並べ、向きが違うページは回転で直す
  5. 「PDFで保存」を押し、できたファイルを開いて全ページが読めるか確かめてから送る

券面をスキャンするとき、コピー機の自動原稿送り(フィーダー)は使わないでください。国土交通省は、フィーダーの形によってはICタグが大きく折れ曲がって壊れる可能性があると案内しています。写真の容量が大きくて送れないときは、まとめる前に画像を圧縮・リサイズする無料ツールで小さくしておく方法があります。

券面にはセキュリティコードが印刷されています。国土交通省のよくある質問では、閲覧アプリで読み取るには電子車検証の本体が必要で、コピーからは車検証情報を読めないとされています。写しだけではICタグの中身は読めません。それでも、送る相手は求められた提出先に限ってください。

ブラウザの中で終わる操作と、サーバーへ送られる操作

車検証や免許証の写しには、氏名や住所が載っています。オンラインのPDFツールを使う前に、ファイルがどこで処理されるかを確かめてください。はねつーるの公式ページには、操作ごとの処理場所が次のように書かれています。

操作 処理される場所(はねつーる公式ページの記載)
結合・分割・並べ替え・回転・ページの削除 ブラウザの中だけ。ファイルはサーバーへ送られません
白塗り・蛍光ペン・画像の差し込み ブラウザの中だけ
圧縮のうち「画像として再圧縮」 ブラウザの中だけ(文字は画像になります)
圧縮のうち「文字を保持して軽量化」 サーバーへ送って処理し、処理後すぐに削除
文字の追加・書き換え、パスワードを付けた保存、Word・PowerPointへの変換、スキャンの文字読み取り(OCR) サーバーへ送って処理し、処理後すぐに削除

車検証の写しをまとめるなら、ブラウザ内で終わる操作だけで足りる

車検証の券面の写しを免許証などと1つのPDFにまとめる作業は、結合、並べ替え、回転の3つでできます。はねつーるのPDFツール(HANEPDF)では、この3つはどれも使っているブラウザの中だけで処理され、ファイルはサーバーへ送られません。インストールも会員登録も要らず、スマートフォンのブラウザでも動きます。一方、「文字を保持して軽量化」する圧縮、パスワードを付けた保存、文字の追加や書き換え、Word・PowerPointへの変換は、処理のためにファイルをサーバーへ送り、処理後すぐに削除する仕組みです。氏名や住所の載った書類では、サーバーへ送る機能を使わなくても済むかを先に考えてください。容量を落としたいときは、ブラウザ内で終わる「画像として再圧縮」を選べます。

白塗りは、消したい場所に白い四角をかぶせる機能です。はねつーるの公式ページは、文字を完全に消したうえで渡したいときは「ページを画像化」を使うと、文字の層ごと消えて選択やコピーができなくなると説明しています。

よくある質問

閲覧アプリのPDFと免許証の写しを、1つのファイルにまとめて出してもよいですか?

提出先が受け付けるなら出せます。ただし、まとめたファイルは閲覧アプリが出したPDFとは別のファイルです。電子署名を確かめる提出先もあるので、まとめる前に聞いてください。分からないときは、閲覧アプリのPDFは単独で添付し、ほかの書類は別のファイルにまとめます。

車検証のPDFを印刷して出した場合、電子署名は確かめられますか?

確かめられません。国土交通省は、電子署名で真正性を確認できるのは電子データだけで、印刷したものの真正性は確認できないとしています。紙で出すよう言われたら、その形でよいかを提出先に聞いてください。

閲覧アプリで「PDFを保存」が使えません。なぜですか?

PDFの保存はオンラインモードで読み取ったときだけ使えます。オフラインモードでは、車検証記録事項PDFの保存、二次元コードやリコール情報の表示などが使えません。インターネットにつないだ状態で読み取り直してください。

スマートフォンを買い替えたら、保存したPDFは新しい端末のアプリに引き継がれますか?

引き継がれません。車検証閲覧アプリは、読み取った情報や設定の引き継ぎに対応していません。新しい端末にアプリを入れ、もう一度車検証を読み取ってPDFを保存してください。

出典

2026年10月11日時点で上の資料を確認して書いています。閲覧アプリの画面や手順は更新されることがあるので、操作の前に国土交通省の資料を見てください。